TKSS等の日記

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代数的整数論の初歩の初歩の所歩

F/G 体の代数拡大 [F:G]=n
Fの整数環OFはn次の自由加群(Z-加群)
FのQ-基底 w1,…wnを取る。
各元は適当なk∈Zをとってkwiを考えると
代数的整数とする事が出来るので、それらを改めて
w1,・・・wnとする。これらはやはりFのQ-基底。
このとき∀wi∈OFとなる。
これらはOFの自由基底となる。なぜなら
これらはFのQ基底なのでOFの元をQ係数で書ける。
実はこれはZ係数でなければならない。そうでなかったとする。
Zの元でない係数が1個合ったとする。すなわち
p∈Q-Z a1,・・・an∈Z f∈OFとする。
pw_{i}+\bigsum_{1{\leq} k \leq n {\ } k{\not=}i}a_{k}w_{k}=f
となったとすると、pwi∈OFとなるが、これは偽。
Zの元でない係数がm個あったとする。
b1,・・・bn∈Q-Zとすると、
\bigsum_{k=1}^{m}b_{k}w_{i_{k}}
が代数的整数になるが、これ全体をb1でくくると
b_{1}\{w_{i_{1}}+\bigsum_{k=2}^{m}\frac{b_{k}}{b_{1}}w_{i_{k}}\}
となり、ここから
\bigsum_{k=2}^{m}\frac{b_{k}}{b_{1}}w_{i_{k}}
が代数的整数になる事が導かれるので、
mについてのinductionによってやはりこれも偽。
ゆえw1,・・・wnはOFの自由基底。


すげぇ泥臭い手法な気がする。まぁいいや。
こういった自由基底をFの整数基という。整数基から作られる
ある行列式の(平方)の値をFの判別式といいDFとかく。
DFは整数基の取り方によらない。
次は↑を示したい。2つ整数基をとってそれらを取り替える線形写像
(正しくはZ-準同型か)の遷移行列が云々って手法だろう。
証明できたとしてTeXでかくのが面倒そうだな。
02:22追記
\bigsum_{k=2}^{m}\frac{b_{k}}{b_{1}}w_{i_{k}}
>が代数的整数になる事が導かれるので、
これは言えない。訂正。これにb1を既約分数で書いたときの
分子をかけたものは代数的整数になる。ちょっとややこしくなるが
方針は間違ってない。もうちょっと煮詰めてから書くべきだったかな。