以前の記事でチラッと書いたガンマ関数(の類似物)の三角関数による表示の考察。
未証明な部分もあるが数値計算である程度以上確認はしてみた。
ガンマ関数の初等的な事実ともいくらか対応がついたのでまとめておく。
試行錯誤で求めた部分が大きいのでとりあえず天下りに結果から。
と置く。この式でxにx+1を代入してみると
積記号の中が最初と同じになるようにかける順番を一つずらして
sin(x+π/2)=cos(x)を用いて
Γn(x)が出てくるよう、分子分母にsin(πx/(2n))をかけて
と出来るので
という関数等式が得られる。これはΓ(x+1)=xΓ(x)に対応する。
(n→∞で2n/πtan(πx/(2n))→xとなる。)
またΓn(x)の定義の右辺は整理すると
ともかける。この結果はΠ[k=1,n-1]sin(kπ/(2n))=√n/2n-1による。
(この結果自体はそのうちまた証明をつけます。)
定義から新たに計算したこの表示から
が左辺を直接計算する事で用意に示せる。
これはΓ(x/2)Γ((x+1)/2)=√π21-xΓ(x)に対応する。
計算していないが左辺の積を引数がx/p〜(x+p-1)/pのp個にした物についても
同様の式が成り立つ物と思われる。
とりあえずこの辺まで。
定義式自体はガンマ関数のガウスの表示式に対応する物となっている。
また相補公式に対応する物も有る。(これは証明済み。)
ワイエルシュトラスの表示式に対応するものも大体見当がついたが
オイラー定数が絡むので証明は難易度が高そう。
(数値計算でほぼ正しいであろうという事は確認した。)
オイラー積分表示はさっぱり見当がつかない。かなり厳しそうだが
これがわかればまたいろいろ道が開けそうではある。
(メリン変換orラプラス変換の有限バージョンが見えるのでは、と思っている)
というか、積分形になるのか、有限になったから和の形になるのかと化すら見当がついてない。
多分積分形があると思ってはいるのだが。
というかこの定義式がn→∞でちゃんとガンマ関数に収束するかどうかが
示せていない状態。ワイエルシュトラス表示経由で証明するのが楽そう。
ガウス表示だと指数関数の部分がややこしくなりそうな感じ。
ガンマ関数が(ほぼ)上手くいったので同時にベータ関数はいけたことになる。
後は二項係数もか。二項定理の類似が作れたら面白そうだな。また考えてみよう。